詳 細
神経
神経には9つの機能があります。
発熱※
分泌
感覚※
再生
栄養
運動※
排出
呼吸
拡張
これらのうち※が痛みの感覚を伝えています。
痛みが無いからといって健康とはいえません。
痛みが無いのに栄養が行き届いていないのかもしれません。
痛みが無いのに老廃物が排出されにくくなっているのかもしれません。
痛みが無いのに毛穴が閉じたまま呼吸していないのかもしれません。
冷え性は発熱の機能が十分でないのかもしれません。
切り傷が治らないのは再生の機能が100%働いていないのかもしれません。
症状は、サブラクゼーションによって神経圧迫(縮む、伸びる)が49%あると出ませんが、50%以上になると出てきます。
骨の可動性
脊柱の骨の可動性が失われると、そこの骨は正常な位置からわずかにズレています。ズレはラクぜーション(亜脱臼)以下(あっても数ミリ程度)のため、サブラクゼーションと呼ばれます。解剖学者はサブラクゼーションは椎骨(ついこつ)の退行性変成(骨の形が変形)の原因になると言っています。
可動性が失われる原因は、食事(栄養)、姿勢、生活習慣(寝不足ほか)、などがあります。アジャスト
アジャストは、本来あるべき骨の位置にズレた骨の微修正を行うことです。 アジャストはサブラクゼーションを回復させます。アジャスト出来ない骨もあり、その場合は骨のズレを矯正する方向に、周辺の筋肉靭帯組織に働きかけることで、骨の可動性を回復させる場合もあります。
筋肉の構造
筋肉の仕事をする収縮フィラメントは筋フィラメントといいます。2種類の筋フィラメントが筋肉のはたらきをします。太いフィラメントはミオシン、細いフィラメントはアクチンです。ミオシンフィラメントは分子「頭部」があります。この頭部は隣接アクチンフィラメント上にある吸着部位へと突き出ていて、筋収縮を起こします。ミオシンとアクチンは平行して並び、端の方は重なっています。このようなフィラメントの並び方が、骨格筋に特徴的な縞模様(しまもよう)を生じさせています。両フィラメントが幾つか集まって筋接を形成します。筋接は筋細胞における収縮単位と考えられています。
筋接がひも状につながったものが筋原繊維(筋スレッド)です。筋原繊維を取り囲みまた筋原繊維に入り込んでいるのが横行血管、筋小胞体と呼ばれる顕微鏡でしか観察できない管です。これらの小管は、分子レベルで収縮を開始するのに必要なケミカル・トリガー、カルシウムを伝えます。筋細胞は複数の筋原繊維からなります。
筋細胞と筋繊維は同じ意味です。体の筋細胞の数は変化しないと考えられています。筋肉を発達させサイズや量を増やすことが出来ても、変化するのは筋細胞の収縮体積であって数ではありません。普通、核は1つの細胞に対して1個ですが、筋細胞は細胞長軸沿いに多数の核を持ってます。筋細胞は時として非常に長くまた内的必要性から細胞は多様な働きをしなければならないため、多核は当然といえます。筋細胞は神経細胞の次に長く28cmを超えるものもあります。
クロス・ブリッジ説
筋肉の機能に関して最も受け入れられている説は、クロス・ブリッジ説です。クロス・ブリッジ説は筋組織の収縮、すなわち運動神経が信号を伝えたときの筋組織が収縮する仕組みを説明しています。
神経からのインパルスが神経筋接合部を興奮させると、筋小胞体は筋フィラメントを囲む液状部分にカルシウムを放出します。これにより分子反応が起こります。アクチンフィラメント上にある吸着部分はむき出しになり、ミオシンフィラメントから突き出ている頭部を引き付けます。ミオシンフィラメントはアクチンフィラメントとの間にクロスブリッジ(連結橋)を形成し、みずからのアクチンフィラメントに結び付けます。ミオシンフィラメントは屈曲(回転)し、アクチンフィラメントを筋接中央へ引きずり込み量フィラメントはより深く重なり合います。これで筋接に収縮が起こります。多数の筋繊維の連結がいっせいに収縮するために筋収縮が起こります。そして筋組織はだいだい40%に短縮されます。
神経からのインパルスが止まると、カルシウムは横行小管に回収され、ミオシン頭部はアクチンを離れ、収縮が止みます。しかし筋肉は自力で伸びることは出来ません。筋収縮の単位である筋節は重力あるいは対立筋といった外力によって長くなりもとの位置に戻ることができます。筋肉は弛緩してこそ再び短縮が可能となります。すっかり重なり合ってしまったミオシンとアクチンの両フィラメントの状態を考えると短縮した筋組織が力を発揮しないことが分かると思います。
圧痛点
押すと痛みを感じる場所、打撲や怪我といったといった痛みのある原因が思い当たらない場合、この痛みを感じる場所を圧痛点といいます。ストレインカウンターストレイン治療法(ポジョナル・リリース)では圧痛点が現れた筋肉を弛緩状態にさせ、圧痛点がなくなるまで受動的短縮を維持します。
トリガーポイント
トリガーポイントは筋膜のピンと張った膜に硬結としてあらわれて強い圧痛があり、筋肉への過労・過負荷・反復運動・突然の過伸張のようなストレスから生まれます。トリガーポイントは次の4つに分けられます。
- 活性トリガーポイント・・・突発的に関連痛を引き起こす
- 潜在性トリガーポイント・・・触診で圧をかけた時だけ痛みを感じる
- 原発性トリガーポイント・・・筋肉ストレスが引き起こす
- サテライト・トリガーポイント・・・筋肉ストレスから2次的に生じる
リリース
リリースは軟部組織を弛緩させ伸ばすことで、硬結が軟らかくなり関連痛が止まるときのことです。どのような感じがリリースか、実際に施術を受けていただかないと説明が難しいのですが、軟部組織がリリースしたときは整体師と患者さん双方にとって非常に満足する結果となります。